所得税・法人税を減らす3つの要素

所得税や法人税は簡単に言うと「もうけ」に対して課税されます。

所得課税と言われるこの課税の方式ですが、実は税額を減らす要素は3つあるのです。

これがあることを社長さんやフリーランスの方が知っておくだけでも、税理士とのやり取りが少し変わってくるはずです。

そんな3つの要素をご紹介します。

ご注意
記事の内容は投稿日時点の法律や情報に基づいたものであり、必ずしも最新のものではございません。

 

利益を減らす

ほとんどの方が

「税金を少なくする=利益を減らす=売上を減らす or 経費を増やす」

を思い浮かべるかと思います。

売上は恣意的に減らせるものではありませんので、結局は「経費を増やす」ということに目が行きます。

もちろん、経費を増やせば利益は減り、税金も減ります。

ただし、盲点が2つあります。

同時にキャッシュも減っていく

経費を意図的に増やすわけですから、何かを購入したり、サービスの対価を支払ったりします。

ということは、キャッシュが出ていきます。

キャッシュが潤沢にあるなら構いませんが、運転資金や納税資金を無視した安易な節税は、やがてボディブローのように会社を締め付けるかもしれません。(煽るつもりはありません(^_^;))

決算書の見栄えが悪くなる

決算書の損益計算書では最終的に黒字になったかどうかも重要な場面が出てきます。

それは、金融機関とのお付き合いの場面です。

これから借入れるにしろ、既に借入れているにしろ、金融機関へ決算書を提出するかと思います。

金融機関へは利益を源泉とするキャッシュから返済を行うわけですから、これが少ないと当然印象はよくなくなりますよね。

また、対外的に◯年連続増収増益!って言える機会もなくなる可能性があります。

所得金額を減らす

法人税では、会計上の利益をベースにして税務上の所得を計算し、所得に税率をかけて税額を導き出します。

所得計算は法人税法に基づいて行われますが、その際、会計上では経費にならなかったのに、所得計算上控除できるものがあるのです。

一番の具体例は、中小企業基盤整備機構が行っている「経営セーフティ共済」です。

これは別名「倒産防止共済」とも言われ、取引先が倒産した際に積立金額の10倍まで無担保で借入れを行うことができる制度です。

この掛金は、会計上は資産に計上されますが、所得計算上は減算されるのです。

つまり、決算書では経費にならないのに、税務上は経費になったと同様の効果があるということになります。

上記の経費を増やす際のデメリットである決算書の見栄えが悪くなるというのはこれで解消されます。

(金融機関の融資の審査については必ずしもよくなるわけではないですが)

所得税を例にするとわかりやすいです。

事業所得は、収入-必要経費=所得で計算されますが、ここから所得控除(社会保険料控除、生命保険料控除など)を引きますよね。

その所得控除の部分のことです。

会社の役員やフリーランスの方は同じく中小企業基盤整備機構の「小規模企業共済」という掛金が全額控除される積立制度がありますので、こちらが活用できます。

税額控除で減らす

税額控除もなかなかピンとこないかもしれません。

所得税ですと「住宅ローン控除」がお馴染みですが、これは所得に税率をかけて一度税額を計算した後でさらにそこからダイレクトに引くことができる制度です。

法人税では、政策的にも毎年の改正でさまざまな税額控除が制定されたりします。

最近ですと、企業の設備投資を後押しするため一定の条件をパスした機械装置を導入することで税額控除が受けられる「中小企業等投資促進税制」や、雇用の増加や失業率の低下を防止するために「雇用促進税制」「所得拡大促進税制」などがあります。

このような制度があることは、もちろんご自身でアンテナを張っていただくことも重要ですが、税理士も適用可能であればアドバイスすべきことです。

このようなことがあるんだけど税額控除受けられないかなぁ・・・とちょっとでもお思いの方は税務署や税理士に確認してみてください。

あえて税務署は教えてくれない

税務署が不親切というわけではありません。

制度としては存在し、パンフレットやホームページでも情報は公開されているため、その制度を使うかどうかは納税者次第ですので、窓口であなたはこの制度使うと税金が安くなりますよとは言ってくれません。

ましてや、特例や一時的な制度(時限立法)は一定の要件に当てはまらなければ使えないことがほとんどです。

いきなり税務署に行って「ウチ大丈夫ですよね?」とか言われても、「要件を満たせば・・・」としか言えないわけです。

税理士に税金の計算を丸投げしている方は、一度そのような制度を適用できないかどうか、適用しているのかどうか確認してみることをオススメします。

税金を減らす方法は経費を増やすだけではないということを覚えておいていただきたいです。

 

◎編集後記◎

最近10年前ほどの中国のドラマ「三国志」を観ています。

まさかの全95話です。(1話40分ちょっとですから日本のドラマと同じくらい)

現在の進捗は50話。

諸葛亮孔明が最高にカッコイイですね。

息子が生まれたらぜひぜひ「孔明」とつけたいですが、頭脳明晰でないと完全に名前負けするのでちょっと躊躇しそうです(笑)

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ABOUTこの記事をかいた人

トノ

1977年岡山県生まれ。 横浜国立大学卒業後、大手住宅メーカー、税理士事務所を経て独立開業。自分のクライアントを100%黒字経営とキャッシュリッチにすることをモットーに、税務会計に留まらない経営者のよき相談相手として日々奮闘中。 趣味:絵を描くこと、読書