今年の年末調整の準備をそろそろする時期になってきました。
聞いたことのある方も多いかと思いますが、今年から配偶者控除等の計算が複雑になっています。
複雑というか場合分けする条件が増えてしまったので、一概に配偶者がいくら働いたから配偶者控除(配偶者特別控除)はこの金額って単純にはいかなくなりました。
税はシンプルでなければならないのに、軽減税率もそうですけど複雑化の一途です。
ケータイの料金体系と同じでブラックボックスにして誤魔化されてるんじゃないかと思ってしまいます。(偏見です(笑))
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計算もチェックも面倒なので
何か簡単に、しかも正確に配偶者控除や配偶者特別控除を確認できるツールを探していたところ…
見つかりました!!!
しかも結構簡単に(笑)。
それは…
下記の国税庁ホームページからダウンロードできるExcelシートです。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_71_nyuryoku.htm
国税庁Excelシートのポイント
・国税庁が作っているので信頼性抜群
・条件を入れないと入力できないところにカーソルが行かないのでご入力しにくい
・書式に入力するので、そのままプリントアウトも可能
こんな感じのシートです。
紙のレイアウトと同じです。
入力する箇所が基本的に薄い黄色になっているので、とてもわかりやすいです。
入力できない箇所はカーソルも行きませんし網掛けになったりしています。
実際に入力してみた
前提条件と検証について
・妻は給与所得のみ(アルバイト)で月収10万円(=年収120万円)で固定
・夫は給与所得のみ
・夫の収入の増減で配偶者控除、配偶者特別控除額がどのように変化するかを確認
老人控除対象配偶者の判定について
70歳以上の配偶者かどうかの判定は、生年月日を入力すると自動判定してくれ、
該当すれば「○」をつけてくれます。
これより先は老人控除対象配偶者には該当しない場合で進めます。
①年収が1,120万円以下の場合
中段「合計所得金額の見積額の計算表」の左側、
給与所得の欄に9,000,000万円と入力しました。
2つ右隣の所得金額欄が自動計算されます。(6,900,000円)
右側「配偶者の合計所得金額(見積額)」は前提条件の通り年収1,200,000円で、
所得は550,000万円と自動計算されました。
夫に他に所得はありませんので、所得金額6,900,000万円が一番上の「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」の欄に飛び、
所得金額が900万円以下ということで区分Ⅰが「A」となりました。(✓も自動的に入ります)
そして、一番下の「控除額の計算」欄の一番右側に「配偶者特別控除の額」として380,000円ということがわかります。
②年収が1,120万円超1,170万円以下の場合
給与所得の欄に11,500,000万円と入力しました。
2つ右隣の所得金額欄が自動計算されました。(9,300,000円)
夫に他に所得はありませんので、所得金額9,300,000万円が一番上の「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」の欄に飛び、
所得金額が900万円超950万円以下ということで区分Ⅰが「B」となりました。
そして、一番下の「控除額の計算」欄の一番右側に「配偶者特別控除の額」として260,000円ということがわかります。
③年収が1,170万円超1,220万円以下の場合
給与所得の欄に12,000,000万円と入力しました。
2つ右隣の所得金額欄が自動計算されました。(9,800,000円)
夫に他に所得はありませんので、所得金額9,800,000万円が一番上の「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」の欄に飛び、
所得金額が950万円超1,000万円以下ということで区分Ⅰが「C」となりました。
そして、一番下の「控除額の計算」欄の一番右側に「配偶者特別控除の額」として130,000円ということがわかります。
④年収が1,220万円超の場合
ここまで来るとかなり高給取りではありますが・・・。
給与所得の欄に15,000,000万円と入力しました。
2つ右隣の所得金額欄が自動計算されました。(12,800,000円)
夫に他に所得はありませんので、所得金額12,800,000万円が一番上の「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」の欄に飛び、
所得金額が950万円超1,000万円以下ということで区分Ⅰが「1,000万超です。」というコメントに変わりました。
そして、一番下の「控除額の計算」欄の一番右側に「配偶者特別控除の額」として金額が表示されていません。
つまり、夫の所得が高いので配偶者特別控除なんて不要でしょってことです。
まとめ
税理士あるあるのような気もしますが、「いくらまで奥さんがバイトしていいの?」
っていう質問はよくあります。
正直上記のようにそれぞれの家庭の状況によって異なりますので即答もできなくなっています。
国税庁のExcelシートは検算に使って、フォーマットが同じなので会社からもらった用紙に記入することもできます。
ぜひ活用していただきたいです。